マイク
自分で生音を録音しようとすれば必ず使うことになるのがマイク。しかしいざ買おうとすると意味不明な区分が多いのではないかと思います。そこで,ここではマイクについて基本的な区分や特性をまとめたいと思います。
ただ,私もきちんと電気的な話を勉強したわけではないので,主に使うときに注意する点を書いています。
マイクの種類
- ダイナミックマイクロフォン
- コンデンサマイクロフォン
- エレクトレットコンデンサマイクロフォン
- その他…もあるけど見る機会がないので割愛(というか私が知らないので説明なんか出来ません)
マイクの特性
- ステレオマイク
- ワイヤレスマイク
- 指向性
- 風防
- 周波数特性,SN比,ダイナミックレンジ
マイクの種類
ダイナミックマイクロフォン
もっとも一般的に使われているマイク。カラオケで置いてあるマイクは基本的にこれ。電源が必要なく,つなげばとりあえず使える。扱いももっとも楽で,頑丈。主にボーカルに使用される。
電源が必要ないので,逆に変に電圧をかけたりすると壊れるので注意。ファントム電源(後述)をかけたりしたら相当危険。
どのように私はウィンザーの結び目を作るのですか?ページのトップへ戻る
コンデンサマイクロフォン
高級なマイク。レコーディングスタジオなどではこれが使われていることが多いようです。ダイナミックマイクに比べて高音に強く,はっきりした音が録れます。しかし構造が細かいため衝撃などには弱く,専用の電源(→ファントム電源)も必要になります。大きめのミキサーにはファントム電源スイッチがついていることが多いのですが,ない場合は別に電源装置を用意する必要が出てきます。また,ファントム電源を使用する場合基本的にケーブルがXLRに限定されます(というかコンデンサマイクロフォンなら普通はXLR?)
ページのトップへ戻るエレクトレットコンデンサマイクロフォン
前述のコンデンサマイクロフォンを改良し,もっと手軽に使えるようにしたもの。消費電力を下げることで,ファントム電源でなく電池一つ程度の電源で動作するようにしてあります。ポータブルMD等につなげるマイクはこのタイプが多いでしょう。音質と扱いやすさを折り合わせたような存在です。
電源供給については電池によるものとプラグインパワーによるものの二種類があります。プラグインパワーは本体側からマイクに対して電源を供給するため,マイクに電池を入れる必要がありません。ただし,本来電池で電源供給するタイプのマイクをプラグインパワーの機器につなぐとまずい場合があるので注意。
Javaの浮動小数点数に整数値をキャストする方法ページのトップへ戻る
マイクの特性
ステレオマイク
マイクは基本的に一本のマイクで1ch,つまりモノラル音声となる。つまり,左右のチャンネルで違う音を出すステレオ音声を収録する場合は,最低でも2本のマイクを使用することになる。しかし現実には2本のマイクをきちんとセッティングするのは難しいし,何よりかさばる,コストがかかる,扱いにくいとおよそ面倒。そこで見かけ上は一つのマイクだが,実際は中に2本分の機能を入れて手軽にステレオ収録できるようにしたのがこれ。ケーブルは録音機側の入力にあわせて,複数ついてくることが多い。
ワイヤレスマイク
ワイヤレスの場合,当然ながら電波を飛ばす電力も必要となるので,ダイナミック型でも電池を入れる必要がある。また,周波数についてはチャンネル設定ができるようになっており,複数のマイクを同時に使用する場合混信しないようにそれぞれのチャンネルを別にする。しかし,チャンネルを別にしても場合によっては他のマイクの電源を入れるたびに「ボン」という雑音が入ってしまうことはある。
なお,受信機(レシーバー)側にアンテナαとβのダイバシティ方式となっていて,チャンネル一つにつきアンテナをつなぐところが2つ付いていることがある。これは単に「どちらかのアンテナの感度のいい方を適宜切り替えて使用する」という意味なので,アンテナがなければ一つだけ付ければよい。
指向性
指向性とは「マイクがどの方向の音をちゃんと拾ってくれるのか」ということ。
アンディ·ウォーホル"キャンベルスープ缶"
無指向性
指向性がない,つまり何も聞こえない…ではなくて,全方向の音を拾う。つまりマイクの向きに関係なく,周囲の音全てを拾う。とりあえず取り逃す音がないので,全体の音を取りたいときや音源,またはマイクの位置が一定しない場合などに使う。
ただし,モニタ用スピーカーの設置してあるステージで使用すると,その音まで拾ってハウリングしたりしやすいので注意。
単一指向性
単一とはいっても,「だいたい前の方向」くらいの広がりはある。基本的にマイクの振動板に対して直角になる方向に指向性がある。簡単に言うと,マイクを持って話すときに通常はマイクがまっすぐ口に向かうようにするが,あれで正しいということ。ただ,このときマイクのヘッド部分を手の中にすっぽり入れてしまう人がいるが,これをするとハウリングの原因(無指向性になってしまう)となりやすいので注意…と言っても使う人によっては癖になっていて言うことを聞いてくれないかもしれないが。
なお,高級なマイクなどになると,振動板がマイクに縦に入っていることがある。その場合は当然だがマイクに横から向かうことになる。スタジオ収録のマイクや,漫才の時のマイクがこのタイプであることが 多い。
超指向性
思いっきり指向性を絞ったもの。いわゆるガンマイク。たまにテレビのリポートなどで画面上の方に「竿に付いたひょろ長いふさふさのもの」 が見えることがあるが,あれがガンマイク(ふさふさは風防)。
少し離れたところから特定の音源を狙う場合に使用され,周囲に雑音が多い場合などに有効になる。
風防
風が吹いている中でマイクを使用すると,「ぼごぼごぼご…」というような風切り音がすることがある。この場合,ビデオカメラなどには風音低減スイッチなどが付いていることもあるが,できれば風防を付けることをお勧めする。
上でも書いた通り風防とはあのふさふさしたものだが,あれはガンマイク用だし,かなり高価。ティッシュペーパーで軽くマイクを包むだけでも応急的には充分使えるが,あまり厳重にしすぎると今度は音がこもってしまうのでヘッドホンなどで確認しながらほどほどに。通常はマイクを買えば初めからスポンジみたいなものが付いてくるはずなので,それを付ければよい。
また,風防には野外での風の音を弱めるほかに,ボーカルマイクなどで息の音を低減する効果もある。特にハ行やパ行の時に 吹かれてしまうことがあるので,屋内でも風防は重要。スタジオなどでマイクの前に虫眼鏡みたいなものが付いているが,あれも立派な風防。こちらは針金のフレームにストッキングで代用可能だそうな。
周波数特性,SN比,ダイナミックレンジ
周波数特性
簡単に言うと,マイクがどのくらいの範囲の音を収録できるのかということ。ダイナミック型に比べ,コンデンサ型の方が範囲は広い。じゃあコンデンサ型を使った方がいいのかというと,単純に音程の幅が広ければいいというものでもないし,これだけがマイクの音質を決定するものでもないからそんなことはない。
SN比
マイクの場合SN比とは,無音状態の時にどれだけの雑音が生じるかと言うことを見るための数値。ダイナミック型の場合は無音状態ならまず雑音は出ないので表示されない。
ダイナミックレンジ
マイクが感知できる音の大きさの幅。この数値が大きいほど小さな音から大きな音まで収録できる。
0 コメント:
コメントを投稿